2017年12月5日の「この差ってなんですか?」で、「容器に水が入っている豆腐と水が入っていない豆腐の違い」 について説明がありました。
豆腐を作り続けて48年、静岡県富士市にある一日12万丁もの豆腐を製造している町田食品の渡辺一真さんの話では、容器に水が入っている豆腐と、水が入っていない豆腐では、賞味期限が違うそうです。
容器に水が入っている方の賞味期限は12日で、容器に水が入っていない方の賞味期限は21日だそうで、水が入っていない豆腐の方が9日間も賞味期限が長いとの事です。
つまり、容器に水が入っていない豆腐は、賞味期限を長くする為に作られた豆腐だそうです。
賞味期限を長くできる理由は、水があるからではなく、製造工程が違うため、賞味期限も違うとの事です。
●豆腐の製造工程
1.大豆を20時間水に浸けて、柔らかくします。
2.柔らかくなった大豆を水と混ぜ合わせて、細かくすり潰して、加熱し絞ると、豆乳が出来上がります。
3.この豆乳に、にがり(凝固剤)を加えます。
ここまでの工程はどちらの豆腐も全く同じです。
4.容器に水が入っている豆腐の作り方は、にがりを加えた豆乳を、巨大な型に流し込み、30秒程置いて、大きな豆腐の塊まりを作ります。
5.この豆腐を1丁の大きさにカットして、水の入った容器に入れて、フタをします。
6.最後に加熱殺菌したら、容器に水が入っている豆腐の完成です。
そして、容器に水が入っていない豆腐は、にがりが入った豆乳を、直接パックに詰めて、その後に固める事を行っているそうです。
4.容器に水が入っていない賞味期限が長い豆腐は、豆乳を直接容器に入れて、フタをして、その後、液体のまま加熱殺菌しながら、豆乳を固めて豆腐を作っているそうです。
容器に入れてから固めると、加熱殺菌の温度を10度位高くできるので、賞味期限を長くできるそうです。
容器に水が入っている豆腐は、既に固めている豆腐を、加熱殺菌するので、殺菌温度を高くすると、豆腐が固くなったり、風味が無くなってしまうそうです。
賞味期限が短い豆腐を作る理由は、町田食品の話では、容器に水が入っている豆腐の方が、昔ながらの豆腐ということで、馴染みがあり、美味しいと感じる人が多く、水が入っている豆腐の方が売れるそうです。